8. RFPの内容(処理量/処理時間)
現状の作業量/作業時間を把握することは、問題点を洗い出すだけでなくシステム化後の効果測定においても必要な作業です
2.3 処理量/処理時間
2.2 で作成した表に基づき、おおよその処理量とそれにかかる時間を記入していきます。
目安としては、件数や枚数などおおよその平均値をもとに記載してください。
前の章でも、触れましたが、処理時間については、システム化後の検証にも利用しますので、しっかりと数値をとらえておきましょう。
2章.現状
2.3 処理量/処理時間
部署 | 人数 | 業務内容 | 処理量 | 処理時間 |
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業務部 | 2名 | ・契約販売店と注文管理業務 | 120件/1日 | 2名で作業 1名あたり3時間/1日 |
・契約販売店との問合わせ窓口(納期確認/商品に関する問合わせ) | 20本/1日 | 2名で作業 1名あたり2時間/1日 |
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・問屋への発注業務 | 20件/1日 | 1名で作業 2時間/1日 |
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・与信管理 | 月1件程度 | 1名で作業 1時間程度 |
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・与信オーバーの場合、社内稟議のための書類作成 | 月1件程度 | 1名で作業 1時間程度 |
かなりおおまかな数値ですが、上記の例で考えてみると、この部署の担当者は1日約7時間程度の業務を抱えていることがわかります。
日々のばらつきはあるかと思いますが、約1時間程度の残業が必要な仕事量になっていると想定できます。
今回の目標の一つが、「残業時間の削減」ですから、この部門だけで考えると、担当者2名それぞれの1時間を短縮できるのはどこか、という目安になります。
如何でしょう、注文管理業務や問合せ窓口業務の部分をシステム化することで、作業時間を短縮できそうな感じがしますね。
仮に、目標が、業務担当者の削減で1名体制で実施を目指すものだとすると、ほぼ全体をシステム化しないと要求は満たされない見通しになります。
具体的なシステム化の提案はRFPに基づき、システム開発業者さんが経験から提案してくださるとおもいますが、無理な目標は、開発費を大幅に増やすことになり、費用負担も大きなものになってしまいます。
社内の業務をしっかり把握したうえで、目指す目標も見直してみてください。
次の章では、それぞれの業務にかかっている時間や処理量などについて記載していきます。