資金繰り表はなぜ必要か

資金繰りの目的は、「将来予測」を立てることです。

万が一、資金が回らなくなる不測の事態に陥るおそれがある場面を早めに知り、対応策を講じるために必要な情報として利用したり、また、営業収支全体を見ながら、設備投資はどうするのか、などを検討する材料としても利用します。

 

「得意先から支払の遅延を打診された」

「納品が遅れて、予定どおりの請求ができない状況になった」

「設備投資のための支出を翌月に計画しているが、その先の運転資金は大丈夫か」

 

資金が潤沢に回っていたとしても、こうした要因により入金や出金の変動は将来に影響してくる事態です。

資金繰りは、こうした予測される事柄を想定し、将来(3か月から1年先)の資金予測を見るための重要な資料となります。

 

融資申し込みに必要な資金繰り表

 

中小企業で最初に資金繰り表を意識するのは、金融機関の借入のために、必要に迫られて作成するケースがかなりあります。

それは、

・融資が本当に必要なものなのか(何に使われるのか)

・本当に返済できるのか(返済する力があるのか)

を判断するためのものです。

こうした判断は、銀行の借入の際にも必要となるのは当然ですが、経営者としても、常日頃、資金の流れを意識し、状況をつかんでおくことは長期安定経営を継続するためにも、とても大切な指標となります。